家に居たくなかった日々
家族が欠けてしまった我が家は、
静まり返っていた。
先輩に、べったりくっ付いていたチャーは、
この頃は、人にずっと寄り添うようになっていた。
泣いたり、探し回ってしまうかもと、心配していたが、
多分、チャーはもう先輩が
この家から居なくなってしまったことを
理解していたようだった。
また、もっと前から、一緒に居れなくなってしまうことを
本能的に、感じていたのかも知れない。
座っていても、膝にない重み、
ご飯を食べていても、スリスリして来ない足元。
一番、実感するのが、寝ているときの肩。
毎晩、腕枕をしていたので、肩こりに一年中悩まされていた。
しかし、隣にはモフモフ感がない・・・
毎晩、寂しそうに寝ているチャー。
家にいるだけで、どうしても思い出してしまう、あの温もり。
ママは、耐えきれず昼間はダイビングショップへ
戻るようになっていた。
しかし、不思議なもので、海とは・・・
楽しい時に見ていると、癒されるけれど、
寂しい時に見ていると、哀愁が増してくる・・・
一番忙しい時に、お休みを頂いてしまったママにも
ボスや親分は、優しく接してくれて
とても嬉しかったが、心の穴が埋まることはなかった。
???
ボールを持って来ては、遊んで欲しそうなチャー。
忘れてた!!
ショー先輩に掛かりきりになっていた、この約2カ月。
考えてみたら、チャーと遊んであげていなかった・・・
代わりに、ボス達が面倒を見てくれていたのだが、
ママは、自分の感傷にばかり浸っていた。
思いっきり遊ばせてあげようと思い、休みの日は
ドッグラン出かけるようになった。
お友達と、楽しそうに遊ぶチャー。
チャーの元気な姿を見ていると、何だか自分まで嬉しくなってくる。
ただ、柴犬が多いともうどれが自分の子か、
飼い主すらも、把握しきれていないけれど・・・
チャーの姿を見て、くよくよしてちゃ、ダメだと思った。
ママが、笑ってないとチャーも楽しくないし、
もっと、一緒に沢山遊んであげようと、心に決めた。
数時間も、走り回ったチャーは、久し振りに疲れ果てたらしく、
ぐっすり眠ってくれた。
休みの日は、家に閉じ籠らずに、
思いっきり遊ばせてあげようと
決めたママ!!
毎週、出掛けるようになっていった。
明日は、油壷マリンパークをお伝えします。
読んで頂いて、ありがとうございます。