右耳が潰れている、
アメショーをご存知の方へ
2007年、静岡県、K町の山奥へこの子を捨てに来てしまった方。
もしも、ご存命であれば幸いです。
この子は無事に私の実家へ辿り着き、保護され
2015年9月までの約8年間、幸せそうに暮らしていました。
始めは、あなたの事、本当に許せませんでした。
どのような理由があれ、狩りも出来ない家ネコを
山に捨てるなど、死を意味することと一緒。
この子は、枯葉を集め、それだけで日々、耐え忍んでいたようです。
我が家に来てからも、貧血が酷く、入退院を繰り返していました。
本当に、ギリギリで助かった命です。
だから、ずっと憎んできました。
でも、とある日、一匹の野良さんがまた、
私の実家に頼ってきました。
その子は、近所で一人暮らしのおばあさんが
大切に飼っていたネコでした。
おばあさんが突然亡くなってしまい、
広い家に一人ぼっちのネコ。
お腹が空いて、あちらこちらでご飯を貰っているようでした。
その子を見ていて、あまりにもショー君との類似点が多く、
ふと、普通の野良ネコさんとの、違和感を感じたのです。
ショー君は、まず、人間を全く怖がらなかったんです。
だから、すぐに保護出来たのですが。
今考えても、普通の野良さんとは全く違いました。
来た当初、病院に入れてしまったり、治療していたりと
怖い思いをさせていたはずなのに、この子は私達を怖がりもしなかった。
むしろ、来た早々お腹を見せ、(退院後すぐの写真)
3日目にはもう膝に乗り、
5日目には、喉を鳴らし嬉しそうに、人に乗って寝ていました。
(初めて一緒に寝た日)
私が飼ってきた子達では、有り得ない事だったんです。
懐くまでに、多少の時間を要するのが、野良さんなのに。
この時は、気付きもしませんでしたが、
おばあさんの飼っていたネコを見ているうちに、
この子も一緒だと分かりました。
本当に、大切に育てられてきた子だけが
持つ甘え方。
愛情なく育てられていたら、
こんなに人を信じることなんてきっと出来ない。
だから、この子はとても愛されていたんだと思います。
6~8年もの間大切にされていたのに、
どうしようもない理由があって
手離してしまったのではないか?
自分が病気になってしまったり、ご家族の方に何かあったのかも。
なので、先にも書きましたが、ご存命だろうかと不安になりました。
何となくですが、若い方に飼われていたというよりは
ご年配に飼われているような、落ち着き感がはじめから
この子にはありました。
そんなことを考えるうちに、もしかしたら、今でもすごく後悔し、
あの時してしまったことを、ずっと抱え込んでしまっているかも知れない。
そんな気がしてきたんです。
もしも、あれからずっと、悔やみ続ける日々を送っていたのであれば
どうかもう、ご安心ください。
この子はあなたが思っているような、寂しい人生ではなく
きっと、多くの幸せな時間を過ごすことが出来ました。
私達は、持てるだけの愛情を精一杯この子に注いできました。
最後の決断は、正しかったのかどうか
それは、分かりませんが・・・
軽い気持ちではなく、悩んだ末の結果です。
勿論、あなたのしたことは、許されることではありません。
でも、あの時のあなたがいたから、私達はこの子と出会えて
8年もの貴重な時間を共に過ごすことが出来ました。
なので、今は逆にこのご縁を頂いたこと、感謝しています。
もっと、早くお伝えすることが出来たら、良かったのですが
2年ほど経ったから、書けることです。
当時はそんな心情ではなかったので、お察し下さい。
*注意
決して山に捨てることを、助長しているのではありません!!
何度もしつこいですが、ショー君はたまたま運が良かっただけです。
救えていない命の方が、多いこともご理解下さい。
また、保護されている人たちも、いっぱいいっぱいなんです。
肉体的にも、金銭的にも!!
なので、どうか山に捨てないで下さい!!
宜しくお願い致します。